岐阜の四季

作詞:谷水重雄 作曲:渡邉千峰 唄:押田純子

4曲からなる岐阜の自然や風物を唄った作品です。


桜志野

試聴 flash mp3


美濃の山越えて 嫁ぐ娘は「桜志野」と言われます
淡雪に似た 白無垢内掛け綿帽子
そろりそろりと 窯神さまへのお参りに
仰ぎ見る母の歩みにも似てとれる
気立ての良さを 窯元の灯では誉れと語り継ぐ


美濃の川越えて 花嫁さまは「桜志野」にたとえます
柔肌染める 黒振袖に角隠し
しゃなりしゃなりと 織部の里へもお披露目を
明日への誓いと夢を胸に秘めて
宴に寄せては 遠き思い出に季節はめぐりゆく


美濃の里越えて 嫁ぐ女に「桜志野」を伝えます
結ぶ縁にしか 赤内掛けに高島田
ゆらりゆらりと 窯屋敷の街を奏でながら
あでやか姿に緋色を浮かべてみては
土岐の流れに 想いを残してその身を写しゆく


郡上想い

試聴 flash mp3


紫に咲く 桐の花に染めた
浴衣姿の 背に刺す水団扇
盆提灯 赤く照らす人の輪から
あなたの踊りを 追い続けていた
二十歳を迎えたときには
ほんの少し 微笑ながら
郡上の夜は 踊り初めで舞い跳ねる


茜の色に 城山も暮れゆく
踊り囃子と やぐら太鼓の音に
宗祇水 手酌ですくい呑み干して
あなたの踊りは ふるさとの育ち
あの頃が滲んでみえる
ほんの少し 大人に見えた
郡上の夜は 徹夜踊りで想い焦がす

「郡上のなあ 八幡出てゆくときは・・・」


朝霧漂う 吉田川の堤
町並みに残る 面影を探して
山間は 人の情けと暮らしあり
あなたの踊りと 明日への夢よ
いつまでも振り付け残し
ほんの少し 輝き光る
郡上の夜は 踊り納めで振り返る


谷汲さん

試聴 flash mp3


七色の 風起こして舞う
谷汲おどりは わらべ唄
ほほなでて 大空へ駆けのぼる
あの日の誓い 折り鶴に言伝て
遠い峰のその奥の
願い掛けの華厳寺へ


七重にも 響く鐘の音
横蔵めぐりは 子守唄
悟り寺 尋ね知る人のさま
あの日を話す 二人の夢路から
赤橋過ぎたあたりで
納め札の横蔵寺へ


七変化 もみじ谷ゆれ
語り部も守る 数え唄
水鏡 虹の架け橋映る
あの日の供養と しずかな祈りの里
揖斐の山にたたずみ
青くひかる夜叉池へ


古川の三寺まいり

試聴 flash mp3


ひとすじの炎に導かれ
縁結びへの道のりは 人恋しさ覚え
願い掛けに三寺まいり 真宗寺から
水辺にたたずむ 白壁の細道どおり
まだ見ぬ君に 憧れの鈴掛けるよう
「嫁を見立て」までにまだ早く
雪踏みの音と石畳の道は 細々続く


大ろうそくに明りも灯る
乙女らは出会いの場とは 知らぬ素振りしては
願い詣で三寺まいり 円光寺へと
粉雪舞い散る 瀬戸川のきらめきは
きつねの火とも 見つめるまなざしのよう
「髪を結わせて」までにまだ遠く
酒蔵辺りの家並みまで しんしん冷える


瞳の奥に灯りもゆれて
はやるこころと人並みに 流れる白い息
お礼まいり三寺まいり 本光寺まで
愛しき人は 何処にと尋ねての歩みに
あと三箇月まで 問いかけながら 唄うように
「起こし太鼓」までにまだ長く
降りしきる雪の精に合せ どどんと響く


flash は『(社)岐阜県観光連盟』様提供の写真を使用させて頂きました。

音楽制作 elegant waves Topへ