美しい世界

美しい世界


編曲させて頂いた さいとう とよき 様のCDをご紹介します。以下、ライナーノーツを転載します。


CD Photo

我が青春のフェニックス

昔々の昭和38年春。都内の高校を卒業した僕ら4人(田端正洋・富田徹・小名正剛・斎藤豊喜)は、フェニックスというバンドを結成した。
世のテケテケブームに乗り、あちこちで開かれたダンスパーティーや結婚披露宴などからお呼びがかかり、誠に良き時代であった。ベンチャーズスタイルの4人という人数は大変便利で、汽車旅行はボックス席ひとつで済むし、麻雀もぴったりであった。僕らは何をするときも一緒で友情を育んでいった。
やがてバンドのメンバーも9人となり、スタイルも時代の流れに合わせロックからラテン、ボサノバ、そしてジャズへと変遷していった。
結局、昭和63年、皆、生業の方が忙しくなり、フェニックスは誰にも惜しまれることなく解散した。

平成19年春、62歳で仕事を引退した僕は、我が愛するフェニックスのオリジナル曲をCD化して、記念として残そうと考えました。
しかし完成までの道のりは厳しく、計画は二転三転。一度はあきらめかけたのですが、編曲家渡邉千峰氏との出会いで平成26年春に一挙完成へとこぎつけました。
つたないさいとうとよきの歌ですが、是非ともご試聴いただければ幸いです。

平成26年3月 さいとうとよき記



友人からいただいたウクレレを座ったまま弾いてみると、まるで膝の上に乗った子猫のようで、すぐに気に入りました。
大好きなスパリゾートハワイアンズのオープニング曲をイメージして作曲。


サンセット・オン・ザ・ビーチ

作詞・作曲 さいとう とよき

空の青さが消え 夕映えに染まる頃
ワイキキの浜辺に流れる 麗しの調べよ

波音に乗せて 流れるスチールギター
人々の笑顔があふれて 始まるハワイアンショウ

ウクレレのリズムに ハワイアンフラガール
サンセット サンセット 美しい夕日よ
ウクレレのリズムに ハワイアンフラガール
サンセット・オン・ザ・ビーチ

椰子の木の下 恋人達のシルエット
真昼の夢を残して暮れていく
真昼の夢を残して暮れていく





早世したフェニックスのボーカリスト兼ギタリスト、富田 徹の名曲。
斬新なコード進行に彼の非凡な才能を見ると共に、溢れるばかりの美しいメロディが心を打つ。


愛の行方

作詞・作曲 富田 徹

夏が過ぎていつか 忘れられた砂の香り
夢が消えて残る イニシャルだけが

浜辺に焼きついた 二人の影は何処へ

波が消した愛を 寒い風に聞く





「地球のあらゆる生命は皆同じ仲間なんだ」とのメッセージソング。


美しい世界

作詞・作曲 さいとう とよき

果てしなく広がる空と海に
朝日が昇り 素晴らしい
一日の幕が上がる

空高く鳥は舞い上がり 歌う
渚では少女が犬と戯れ
昨日と変わらぬ静かな一日が始まっている

世界は生命に満ちている
花や虫、魚、鳥も共に生きている
何て素敵な 美しい世界よ
目に見えない 絆を感じよう

世界は生命に満ちている
花や虫、魚、鳥も共に生きている
掛け替えのない 美しい世界よ
耳を澄ませて 言葉を感じよう

木漏れ日の森の小道を歩いたり
丘の上のベンチに腰掛けて
ほんの一時自分だけの時間を過ごしてみよう





富田 徹 20代の作品。
甘酸っぱい青春の淡い恋が、昨日のように浮かんでくる。


青い空と湖

作詞・作曲 富田 徹

胸に残した あの微笑み
若い思い出 夏休みよ
青い空と湖よ

風に飛ばした あの言葉よ
さよならだけが とても淋しい
青い空と湖よ

ときめいた僕の心 恋をしたのはその時
あの想影は今は空の 彼方、彼方、彼方・・・

若い僕らの あの語らい
今はなつかしい 想い出だけ
青い空と湖よ





さいとう とよき20歳の時の作品。一度聴けばすぐ覚えてしまうシンプルで伸びやかなメロディ。
夏の今井浜海岸に一泊して一人で東京に帰る時、伊豆の海は黄金色に輝いていた。


朝の海

作詞・作曲 さいとう とよき

海原に陽は昇る 美しい朝を連れて
さざ波は浜に寄す 新しい息吹を乗せて

おぉ素晴らしい 朝の海よ

海原に陽は昇る 美しい朝をつれて





毎日が日曜日となり、穏やかな第二の青春の日々が始まった。
そして目を閉じれば、あの若き日々に思いは飛んでいく。


遥かなる青春の日々

作詞・作曲 さいとう とよき

果てしなき海原よ 水平線に湧き上がる白き雲よ
群れ飛ぶ鴎が遥か 空の青さに溶けてゆく

遥かなる青春の日々よ あの頃僕らはあてどなく
遥かなる青春の日々よ 誰もが夢を持てあます

果てしなき海原よ 水平線に湧き上がる白き雲よ
群れ飛ぶ鴎が遥か 空の青さに溶けてゆく

遥かなる青春の日々よ あの頃僕らはあてどなく
遥かなる青春の日々よ 夢と希望にあるれてた





さいとう とよき65歳の時の作品。友が一人、また一人と亡くなっていく。
残された我ら、日々に感謝しつつ愉快にやっていこう。


別れの歌

作詞・作曲 さいとう とよき

さらばわか友よ 今、君と別れん
さぁ、思いは尽きぬ 旅立ちの時 手を振り別れん

さらばわか友よ 今、君と別れん
さぁ、微笑み交わし しばしの別れ 手を振り別れん

15の時から何する時も一緒さ
春の海辺 夏のキャンプ 冬のスキーよ
忘れはしない 愉快なバス旅行
大原の蛍 九十九里の浜辺 神戸の夜景よ

さらばわか友よ 今、君と別れん
さぁ、思いは尽きぬ 旅立ちの時 手を振り別れん





美しい世界 制作スタッフ


【プロディース】さいとう とよき さいとう ふみ子
【編曲】渡邉 千峰
【演奏】渡邉千峰とフェニックス楽団
【ボーカル】さいとう とよき
【サウンドエンジニア】清水 康市
【ジャケットデザイン】ジュンジ小野 久間 龍生
【CD 制作】後藤 ひでお 仲沢 シンイチ
【録音】ミネラルウォーター サウンドスタジオ





Photo by (c)Tomo.Yun